新型コロナウイルスの影響でブームとなった「腸活」。皆さんはどのようなイメージをお持ちでしょうか?今回、腸活のスペシャリストの清水さんに改めて「腸活」について教えてもらいます。

腸活とはどのようなことをしますか?また、どんな効果があるのでしょうか?

腸活はたくさんの種類の食品をバランスよく取って、食事や生活習慣を整えて腸にいいことをする活動です。腸内環境が良くなるとお通じが良くなるだけでなく、むくみ、倦怠感、生理痛の改善、ダイエットなど、期待できる効果はさまざま。

総合的な健康やダイエットとの関連性についても研究者の論文により解明が進んでおり、科学的にも立証されてきています。

腸内フローラ検査とはどのような検査ですか?

腸内フローラ検査は、ご自分の腸内細菌の種類やバランスがどのようになっているのかを調べることができるものです。最近は腸内環境を整えること(=腸活)への関心が高まっているため、少しずつ認知されるようになってきました。

腸内フローラ検査を取り入れたきっかけはありますか?

腸活講座を提供していく過程で、効果のあらわれ方が人によって大きく異なると気づいたことが最初のきっかけです。腸内細菌は指紋のように一人一人異なるもの。

Aさんには効果的な方法がBさんにとって悪影響であることもありますので、腸内細菌の様子を知ることができたら一人一人にもっと寄り添ったアドバイスやサポートができるのではないかと思い腸内フローラ検査の取り扱いを開始しました。

腸活に向いているのはどんな人ですか?

腸活が身体に合わない方は基本的にはいません。早い方ですと2週間くらいで変化を体感でき、穏やかに変化していく方でも時間はかかりますが必ず良い変化を感じていただいています。

腸にとっていい影響を与えるのはなによりも気負わずに取り組むこと。ストレスが少なく、講座で学んだことやアドバイスされたことをしっかりと、いい意味で適当にやれる方ほど身体の変化を早く感じていただける傾向にあります。

腸活講座ではどんなことをしますか?

私たちの講座は、腸内環境を整える7つのステップに沿って取り組んでいくだけで結果が出る内容になっています。勉強時間は、腸活体質改善プランナー2級が5時間、腸活体質改善プランナー1級が5時間x2日間の合計15時間。

1級を取得された後さらにご希望があれば、認定講師講座に合格することでビジネスとして始めていただくことも可能です。

腸内の菌の種類はどのくらい持っているといいですか?

腸内細菌は100種類ほど持っているのが理想的だと言われていますが、そういう方はとてもめずらしいため70〜80種類くらいあれば十分と考えるのが一般的なようです。

とはいえ、元々少なかった菌の種類を腸活で100種類まで増やした講師もいます。また、単純に菌の数だけではなくそのバランスがとても大切で、善玉菌:悪玉菌:日和見菌の比率が2:1:7となるのが理想とされています。

私は子どもが3人いるのですが、1番目の子が生まれた後に腸活を始めたこともあり、その子の菌の数がすこし少なめなんです。一方、2番目の子は腸内細菌の数は一番多いのですが、便の質が一番悪い。つまり、他の兄弟のほうが、数は少なくてもバランスがいいということなので、同じ食事を摂っているはずなのに奥が深いなと思っています。

腸内細菌の種類は、どのくらいの期間で増やすことができますか?

腸内フローラ検査は半年に1回くらいのペースで受けることが推奨されています。腸活講座の第1回目で受けたアドバイスをもとにきちんと取り組めば、半年後には変化を感じていただけるでしょう。

しかし、せっかく努力して腸内細菌の種類を増やしても、気を抜くと簡単に減ってしまうもの。改善した腸内フローラを維持できるよう継続していくことが大切です。

腸内フローラから身体の不調もわかるって本当ですか?

腸内フローラを見ることでいろいろな病気の傾向や健康状態を把握することができます。私も以前検査をした時に、肝臓に負担がかかっていると診断されたことがありました。

また、腸内フローラは免疫力とも関係があり、免疫力を上げる食材や免疫力を下げる食材についても知ることができるので、腸活に取り組むことでお子さんのアトピーが改善したという事例もいただいています。

腸活に年齢制限や推奨年齢はありますか?

年齢は特に関係ありません。お子さんが離乳食の頃から取り入れている方もいますし、妊婦さんで受講される方もたくさんいらっしゃいます。妊娠中は腸内環境があまりいい状況ではなくなるようです。

また、私の祖母は現在89歳ですが、数年前から調味料を変えたりおすすめの食材を摂るようにしていたところお腹の不調を訴えなくなったので、何歳からでも効果は感じていただけると思います。

他社の腸内フローラ検査サービスとどう違いますか?

大きな違いは、検査結果+お一人お一人に適した食事指導を提供することで確実に変化を感じていただけるサービスを提供している点ではないでしょうか。私たちが提供している腸内フローラ検査サービスは、どの菌がいくついるかという具体的な数字を知ることから始まります。1人1人の腸内細菌の生のデータを読み取っているので、その人オリジナルの腸活ができるというのが強みです。

Aという菌が多いということはこの食品を取りすぎているとか、Bという菌が少ないからこういうリスクがあるという具体的な検査結果に加えて、実際にどのようにご自分の生活に落とし込んでいけばいいかがわかるよう個別アドバイスを行っておりますので、「腸内フローラの状態は分かったけれども、どのようにして食事を変えてバランスを整えていくか分からない」と迷子になることはまずありませんね。

これを他社でやっているところはあまりないと思います。また、腸内フローラ検査はそれなりの費用がかかるもの。私たちと同じ価格帯でここまで詳細まで読み解いてくれるサービスを今のところ存じ上げないので、利用してくださったみなさんにはとても満足していただいております。

今後、腸活を通してどんな社会を実現していきたいですか?

腸活を通して健康寿命を伸ばし、寿命と健康寿命との差を縮められたらと考えています。厚生労働省発表のデータによると、女性の寿命と健康寿命との差は現在12〜13年。健康ではない期間がこれほど長く続くのは大変ですので、健康寿命を伸ばして、最後まで元気に過ごせる人が社会にたくさん増えたらいいなと思います。